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事例3 賞与の支給日直前に退職した社員から賞与の支払を求められた・・・

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賞与の支給日直前に退職した社員から賞与の支払を求められた・・・

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ホームページ作成会社、C社の事例です。
C社は、設立から5年の会社です。設立当時は、大きな売上をあげていましたが、最近はその売上が落ち込んできていました。従業員は、10名を超えていますが、就業規則の届出はしていません。
そのC社に勤めるDさんが、他の社員とのトラブルが原因で賞与支給日の直前に退職届を提出してきました。その時期はC社の繁忙期でしたが、もともと他の社員との協調性に欠けていたためC社もこれを受理しました。
C社では、従来から賞与の支給日に在籍していない者には、賞与を支払ってこなかったので、Dさんにも賞与の支払は行いませんでした。
ところが、数日後、Dさんから「今回の賞与は、4月から9月までの成績によって支払われるもののはず、支給日には在籍していないが、賞与の算定期間のすべてに在籍しているのだから、賞与をもらえる権利があるはずだ」と電話をかけてきたのです。
確かにC社では、賞与を算定期間の出勤状況、受注数、売上等を勘案して支給していました。
賞与は、それが本当に恩恵的に支給される場合を除き、「賃金」として扱われます。通常、その支給要件は、就業規則に定められ、「支給日在籍要件」がつけられるのが一般的です。しかしh、C社には就業規則がありませんし、労働基準法にも賞与に関する定めがありませんので、過去の判例等から判断することになります。
過去の判例では、「賞与支給日前に退職した労働者につき。支給日在籍を要件とする慣行の存在を認め、当該賞与の受給権を有しない」としたものがあります。
C社の社長は、上記のような判例があること、過去において支給日に在籍しない社員には賞与を支払ったことがないことなどを説明しました。
なかなか理解をえられませんでしたか、何度も説得した結果、ようやく納得し、C社は、なんとか賞与を支払わずに済みました。就業規則さえ、きちんと整備されていれば、何のことはないのに、多くの時間と労力を使う結果となってしまいました。

問題のポイント

就業規則等に「賞与は,支給日に在籍している者に対し支給する。」などと、「支給日在籍要件」を定めることについては、判例は合理的なものとして認めています。
また、就業規則等の明文の定めがなくても,労使間で従来からそのような慣行が確立している場合には,同じように在籍しないことを理由に支給しなくても差し支えないと考えられています(大和銀行事件・最高裁判決 昭57.10.7 )。
したがって、就業規則等による定めや労使慣行が存在すれば,算定期間の全部ないしは一部を勤務したのに、賞与支給日に在籍していない者には賞与を支給しないという取扱いは適法と認めらます。ただ、労使慣行があったという事実を証明し、従業員を納得させるのはそれほど容易いことではありませんので、就業規則を整備することは余計なトラブルを防止するためにも重要なことです。

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